文団連

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    bundanren (土曜日, 05 7月 2014 05:35)

    集団的自衛権行使を容認する閣議決定に強く抗議し、撤回を求めます
                
                                 
    文団連は、安倍政権が7月1日の臨時閣議で憲法違反の集団的自衛権の行使を容認する閣議決定したことに、怒りを持って強く抗議し、撤回を求めます。
    この決定は、その前夜、首相官邸を取り巻いた数万人の抗議行動はじめ、国民の多数の反対の声を踏みにじり、内閣の勝手な解釈変更という“憲法無視のクーデター”であり、「戦争する国」へ突き進もうとする歴史的暴挙と言わなければなりません。
    安倍政権は、去る5月15日の安保法制懇の報告を受け、公明党と密室協議を繰り返し、国民的な議論や国会での質疑を経ることなく、集団的自衛権の行使容認の閣議決定に至りました。日本に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合においても、自衛権すなわち集団的自衛権の行使を認めるというものです。これは、「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」とこれまで何度も繰り返され、定着してきた政府の憲法9条解釈を完全に転換するものです。
    また、閣議決定は、海外に派兵された自衛隊に、駆け付け警護や任務遂行のための武器使用も認め、「戦闘地域」と「非戦闘地域」を区別せずに後方支援活動が可能であるとして、自衛隊の海外での武力行使の範囲を飛躍的に拡大するものです。
    これは、第二次世界大戦の教訓から生まれた日本国憲法の精神を踏みにじる、重大な反憲法的な行為と言わなければなりません。
    文団連は、創立から50年一貫して「日本文化の反動化・軍国主義化に反対し、文化の民主的発展と普及、思想・表現の自由のためにたたかいます」(会則)と謳い活動をすすめてきました。
    このような閣議決定は、憲法違反の違憲・無効のものであることは明白であり、我々は、決して、これを認めることはできません。
    日本の平和と安全、国民の生命、自由、幸福追求の権利は徹底した平和外交によってこそ守られるとした憲法第9条の精神は、21世紀の世界で輝きを増しており、私たちはこの憲法が生きる日本をめざします。そのため、安倍内閣の「閣議決定」を断固拒否し、広範な国民との共同を広げ、個別法の改悪による「戦争する国」づくりに向けた暴走を阻止し、安倍政権の軍国主義の野望を打ち砕くために奮闘する決意を表明します。
      
    2014年7月4日
                            文化団体連絡会議(文団連)幹事会